野球肘を甘く見るな!高校野球で後悔しないための治し方と予防法
野球肘が夢を遠ざける?ピッチャーの肘に潜むリスクとは
「少しの痛みだから大丈夫」が落とし穴
「ピリッとするけど、投げられるから大丈夫」——それ、本当に大丈夫ですか? 高校野球の現場では、こうした“我慢”が日常茶飯事。しかし、その少しの痛みが、気づかないうちに肘の組織を少しずつ”むしばみ”、取り返しのつかない結果につながることがあります。エースを目指す高校球児が抱えやすいジレンマ
エース争いの真っ只中。「投げなければ置いていかれる」「今アピールしないとベンチから外れる」そんな焦りとプレッシャーが、痛みのサインを無視する大きな要因になります。 でも、考えてみてください。「今、痛みをこらえて投げること」が本当にあなたの夢に近づく一歩なのでしょうか?野球肘が進行するとどうなる?放置のリスクと進路への影響
野球肘を放置して投げ続けると、靱帯や軟骨、成長軟骨に深刻なダメージが及び、場合によっては手術が必要になることも。そうなると、3ヶ月〜半年以上の離脱は覚悟しなければなりません。 当然、春・夏の大会には間に合わず、進路への影響も大きくなるリスクがあります。 「今ちょっと投げられるかどうか」ではなく、「次の大会でベストパフォーマンスを発揮できるか」が本当に考えるべきポイントです。野球肘の症状と原因を正しく知る
野球肘とは?〜肘の構造と発症メカニズム〜
野球肘とは、主に投球動作によって肘の内側や外側、後方に過度なストレスがかかり、炎症や損傷が起きる障害の総称です。 内側に痛みが出るタイプ(内側型)は、特にピッチャーに多く、肘の内側側副靭帯や成長軟骨にストレスが集中します。成長期の高校生は骨や軟骨が未完成なため、よりリスクが高くなります。初期症状のサインを見逃すな
- 投球後の肘の違和感
- 肘の内側のピリピリした痛み
- 強く投げた時の鋭い痛み
- 可動域が狭くなっている感覚
投球フォームと負担の関係
肘に負担がかかるフォームには特徴があります。例えば、体幹の使い方が弱く、手投げになっていたり、リリースポイントが不安定だったりすると、肘へのストレスが倍増します。 正しいフォーム作りには、整骨院や整体でのフォームチェックや、トレーナーのアドバイスが役立ちます。高校野球特有のハードスケジュールも要注意
朝練、放課後練習、週末は遠征や練習試合——こうしたスケジュールが肘の疲労を蓄積させ、痛みの原因になることも。 練習を「こなす」だけではなく、「疲労のサインを感じ取る」意識も重要です。今すぐできる!野球肘の治し方とリハビリ
無理は禁物!治療の基本ステップ
- 投球の中止:まずは肘に負担をかけないことが大前提。
- 患部の冷却:アイシングで炎症を抑えましょう。
- 整骨院・病院・整体での診断とケア:早期発見と適切な処置が回復のカギ。
- 筋力バランスの見直し:体幹や肩周りの筋肉強化を並行して行うことで、再発リスクを下げます。
投球制限はいつまで?復帰までの目安
一般的に、肘の状態によりますが、最低でも2〜4週間は投球を控える必要があります。 その後、段階的にキャッチボール→遠投→ピッチングと復帰していくのが理想。 焦ってフルピッチングに戻すと、再発リスクが一気に上がるため注意が必要です。整骨院・病院・メディカルチェックの上手な使い分け
- 整骨院・整体:フォーム改善・筋バランスの調整・定期的なケア
- 病院(整形外科):画像診断(レントゲン・MRI)・医学的判断
- メディカルチェック:定期的に現在の状態を確認し、進行状況を把握
専門家がすすめる効果的なリハビリメニュー
- チューブトレーニングによるインナーマッスル強化
- 体幹トレーニング(プランク・バランストレーニングなど)
- 肩甲骨の可動域向上エクササイズ
- 股関節まわりの柔軟性UP
予防が勝負を分ける!肘を守るセルフケアと対策
ストレッチとアイシングの正しいやり方
練習前:肩・肘・体幹を含むダイナミックストレッチ(動的ストレッチ) 練習後:肘関節周囲、前腕・上腕のストレッチ+15〜20分のアイシングサポーターやテーピングの活用法
練習や試合時には、肘への負担を軽減するために、- 軽い圧迫があるサポーター
- 可動域を保ちつつ支えるキネシオテーピング を活用することで、炎症や違和感を抑えることができます。
肘にやさしい投球フォームの見直し
肘の使い方だけでなく、下半身からの連動が鍵。 体重移動・股関節の回旋・肩甲骨の可動域なども含めた全身のフォームを見直しましょう。 整体やトレーナーによるチェックを受けることで、正しいフォームが身につきやすくなります。日々の練習に取り入れたい予防メニュー
- 肩・肘の可動域チェック(毎日のルーティンに)
- 投球数の記録管理(投げすぎを防ぐ)
- 週1回の休養日・セルフ整体ケア
野球肘から復帰してエースになるために
痛みを言えないあなたへ:信頼を失わずに伝えるコツ
「痛いって言ったら、外されるかもしれない」 そう感じるのは当然です。 でも本当にチームに貢献できるのは、「100%のパフォーマンスが出せる自分」。 整骨院や整体の先生に状況を相談し、必要なら監督にも冷静に伝える工夫が必要です。- 「○○の時にだけ痛みが出る」
- 「○○先生からこういう指摘があった」
「投げない=逃げ」じゃない!勝負どころで大切な判断
ケガを言う=逃げではありません。 正しく治して復帰することこそが、本当の勝負強さ。 痛みがあるまま勝負に出て、大事な場面で力を出せなかったら…そのほうが後悔が残ります。フォーム改善と身体づくりで一段上のピッチャーへ
肘を守ることは、ピッチャーとして一段階レベルアップするチャンスです。- 正しいフォーム
- 強い体幹と下半身
- 疲労に負けないケア習慣
大学・プロを見据えたメディカル視点の習慣化
高校野球が終わっても、野球人生は続きます。 だからこそ今のうちに、- 月1回の整体チェック
- 投球数と痛みの管理表の作成
- 疲労回復のためのセルフケアメニュー